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2016.10.02 Sunday 14:01日本で好まれているクラシック音楽の一つに、独音楽家のパッヘルベル(1653〜1706年)が書いたカノンがある。
その心地良い旋律を耳にすれば「あ、あの曲ね」とピンとくるだろう。
10月1日公開の「カノン」(雑賀俊朗監督)は、この曲が重要な鍵になる母娘たちの再生物語だ。
カノンという名称はパッヘルベルの曲名だと思っていたが、実は演奏法のことだった。
主旋律を模倣した旋律を後から次々と追いかるように演奏することを「カノン」という。
映画では、アルコール性認知症の母・美津子(鈴木保奈美)のために、思い出のパッヘルベルのカノンを3姉妹(比嘉愛未、ミムラ、佐々木希)がピアノで三重奏する場面が感動を呼ぶ。
まるで絵に描いたような美人姉妹たちだ。
結婚を控えた次女の藍(比嘉)は富山県黒部市で小学校教師、長女・紫(ミムラ)は東京で専業主婦、三女の茜(佐々木)は故郷・金沢で料亭の若女将として日々を送っていた。
だが、それぞれが過去にアルコール依存症の母親に虐待を受けていたことから、心に傷を負っていた。
ある日、祖母の訃報で金沢に集まった3姉妹は、「死んだ」と聞いていた母が生きている事実を知る。
主演を務めた比嘉は次女役に悩んだという。
「実際の私は3人兄弟で下に弟と妹がいます。
お姉ちゃんの気持ちは分かりますが、真ん中は性格がつかみにくい。
弟は繊細で感情をあまり表に出さない。
周りの人に聞いたら『ちょっと客観的に一歩引いて見ている』という話でした」演じた藍は、自分たちを見捨てた母親に不満をぶつけたくてもぶつけられない。
「本当は感情を出したいけど、のみ込んでしまうタイプなので演じる上での表現が難しい。
怒ったり喜ぶという方が表現が伝わりやすいじゃないですか。
だから藍の感情の波をどう表現しようかと悩んでいたんです」その不安は現場に入って姉妹役の2人と接するうちに自然と払拭された。
さらに母親を演じた鈴木保奈美の存在感に圧倒されたという。
「何とも言えないオーラを出していて、現場でも役に集中しているのがすごく伝わってきた。
私、保奈美さんとほとんど話していないんです。
それぐらいきちんと距離を置いてくれた」。
鈴木は酒に手を出して暴れたりと、従来の温厚なイメージを覆す鬼気迫る演技を見せ、新境地を開いた。
比嘉は「保奈美さんがこの役に対して覚悟を持って挑んでいたので、私たちもその本気の姿に後押しされました」と述懐する。
映画は、パッヘルベルのカノンをピアノで弾く比嘉の手の俯瞰シーンから始まる。
実は比嘉と佐々木はピアノを弾いた経験がなかった。
比嘉は「音楽映画って今までやったことがなくて、『大変だよ』と聞いていた。
確かに大変だったけれど、演奏できたときの達成感はやっぱり違います」とほほ笑む。
監督からは「3人でのカノンの連弾シーンはごまかさずに弾いてほしい」と注文された。
「監督が唯一、こだわって撮りたいと言ったので、気合を入れて1カ月ぐらい個人レッスンして挑みました。
カノンの曲は3つにパートを分けてそれぞれが弾くんですが、与えられたパートは1曲弾けるようになったんですよ」と胸を張った。
沖縄県出身。
女優デビュー作は沖縄が舞台の映画「ニライカナイからの手紙」(2005年)で、ヒロインの友人役だった。
「初めてカメラの前に立ったら2、3行ぐらいのセリフが言えなくて何回もNGを出した。
次の日に『絶対後悔するから(上京して女優を)やらせてほしい』と親に土下座していた。
自分に負けた気がして悔しかったんです」と笑う。
「沖縄から出る気がなかったので人生設計が180度変わった。
親が認めてくれたのは朝ドラ(2007年のNHK連続テレビ小説『どんど晴れ』)のヒロイン役が決まったこと。
土下座までしたのでひと花咲かせて帰らないと悔しいじゃないですか。
そういう悔しさがいつもバネになっている。
今回のピアノの練習もそうだし、新たな課題が来たらそれを乗り越えたいんです」「私は長女で頑固者」という比嘉らしい。
実際に母親との関係はどうなのか。
「母とは仲がいいんですが、だからこそ頼られることが多い。
お姉ちゃんだからって。
大人になってからももめたりけんかしたりした。
でもお母さんも一人の人間なんだと思った。
すべてを理解できるわけじゃないし失敗だってする。
私の感情が分からないこともある。
藍を演じてそれが理解できました」「美人女優」と評判の比嘉も30歳。
「清楚な役とかが多いのはうれしいけれど、もっといろんな役をやってみたい」と意欲的だ。
「多くのことに挑戦できる仕事なのにイメージだけに縛られたくない。
もっと自分のイメージを壊していきたい。
そのための覚悟は親に土下座したときに既に持っていた。
殻に閉じこもらず、アンテナを張って多くの人たちとコミュニケーションをとってどんどん自分を発信していきたい。
思っていることを口に出すと言霊(ことだま)になって実現していくと最近実感しているんです。
この映画もそうでした。
今後はもっと貪欲にいこうと思っています」(産経新聞 http://www.sankei.com/premium/news/161002/prm1610020014-n1.html)
比嘉愛未、ミムラ、佐々木希 そして母親が鈴木保奈美・・すごっ!美人揃い。
その映画のような美人一家がもし実在したなら一度訪問してみたいよね。
比嘉愛未 も、もう30歳になるのか・・早いものだ。
ファンな女優や芸能人は数々いれどもマジでトップ級に好きだ!
(でも、ストーカー気質は一切ありませんのでご安心あれ)
彼女には女優として大成してほしいのはもちろんなんだけど、何より人として幸せになってほしい。
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2024.03.19 Tuesday 14:01| スポンサードリンク | - | - | - | pookmark |
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Comment
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2017/02/26 8:04 AM posted by: aiearthコメント有難うございます。
清純で清楚でしとやかで控えめな役の彼女、フィットしていると思うし個人的にも大好きです。
でも、一方では女優としても飛躍してほしいなぁと期待もしておりまして。
その為には色々な役にも挑戦して演技力向上して欲しい。
ドラマのカラーをホラーに一変させる「奪い愛、冬」の水野美紀の演技力は光っているし、最近「真昼の悪魔」で冷酷な悪女に挑んでいる田中麗奈の変化も面白いと思います。
比嘉愛未をもっとテレビで観たい。
まぁどんな役でも良いので、彼女の出演が増えると良いんですけどね。 -
2017/02/25 9:21 AM posted by: 栃相撲「清楚な役が多いのはうれしい」のであれば今後もぜひ清楚な役だけでお願いします(清純で清楚でしとやかで控えめな役)。
いろんな役をする必要はないしイメージを崩さなくても良い。
意外性が求められるタイプでもないし意外な役がハマるタイプでもないだけにね。
いずれは清楚な妻や清楚な母親にシフトすれば良い -
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